去年の10月の終わり頃、御嶽山の宿坊に滝行を体験しに行ってきたのですが、
その時のお話です。

季節的にも、あと平日という事もあって
この日の参加者は私ひとりだけ。

山奥の滝まで約30分くらい、てくてく山道を歩いていくのですが
まだ午後にも関わらず、この日はあまりお天気がよくなく、小雨が降っていました。
あたりは薄暗く雲がかっていて、今ならどこから仙人がでてきても完全におかしくない状況。


滝に到着すると、近くのテントで白装束に着替えます。
これだけでも、もうちょっと自分的には既に面白いです。 

さすがに、いきなり滝に入ると心臓に悪いので、
「えいっ、やあっ」とか「えっさほいさ」などと
まるでコントのような謎の掛け声をしながら、
舟を漕ぐような神主オリジナル(?)の準備運動をします。

一瞬、頭の中で
”こんな山の中で神主と2人きりで謎の掛け声と謎の動きをしている自分”
客観視してしまい、罰当たりと思いながらも、思わず笑いのツボに入りそうに。。


そして、いざ入水!


先ほどの心の中の笑いを吹き飛ばすくらい、
思ってたよりも、2倍いや3倍は水が冷たくて
最初はグッと身体全体に力が入ってしまって、なかなかうまくいかず。
とにかく、そのときの気持ちは「ううっ!寒いっ!冷たいっ!!」ばかり。

若干、来た事を後悔すらし始めましてました。
ていうか、頭の中はもう邪念だらけです。

それでも、神主の指示通りに一生懸命呼吸に意識を向けて身体の力を抜いてみると
一瞬、滝を流れる水が身体の中心をスーッと通り抜けるような不思議な感覚になりました。
まるで滝と一体化したような、そんな感じ。
 
なるほど。なんだって、時には肩の力を抜くのも大事なんだな〜。 


帰り道は、髪の毛もびっしょびしょだし
白装束も水吸って超重いし、また30分歩かなくちゃだけど
気分は晴れ晴れしていて、とっても清々しい!

しかも少しお天気も回復して、夕陽がめちゃめちゃキレイで
これまた仙人が出てきそうなくらい幻想的な光景でした。



それからというもの、今では夏でも冬でも
毎日お風呂から上がる時には、最後は水シャワーを浴びます。
すると、あの滝行をした時のように、清々しい気分になって
身体の内側からポカポカしてきます。

真冬は、冷たい水を浴びるのは勇気がいるけれど、
呼吸とあわせて試してみると案外すんなり受け入れる事ができます。


気軽に滝行気分を味わいたい方、
騙されたと思って、ぜひ1度水シャワー試してみて下さい( ´ ▽ ` )

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